* シャープリンク(SharpLink)のようなイーサリアムトレジャリー企業は、純資産価値(NAV)倍率が正常な水準に戻りつつあることから、機関投資家にとって一段と魅力的な投資対象になりつつある。* イーサリアムトレジャリー企業とイーサリアムETF(上場投資信託)は6月以降、それぞれイーサリアムの供給量の約1.6%を購入した。スタンダードチャータード(Standard Chartered)のアナリストであるジェフ・ケンドリック(Geoff Kendrick)氏は、トレジャリー戦略の一環としてイーサリアム(ETH)を購入している企業は、イーサリアム現物ETFよりも投資家にとって良い投資先であると述べた。ケンドリック氏によると、これらの企業が投資家の注目を集めている理由は、その保有資産だけでなく、財務構造にもあり、それが投資家にとって魅力的になり始めている。「これらのイーサリアムトレジャリー企業のNAV倍率(時価総額を保有イーサリアムの価値で割った値)は、正常な水準に落ち着き始めている」とケンドリック氏は述べ、「イーサリアムの価格上昇へのアクセスを求める投資家にとって、トレジャリー企業が非常に投資しやすい」状況が生まれていると付け加えた。マイケル・セイラー(Michael Saylor)氏のビットコイン購入戦略に倣い、企業のバランスシートに暗号資産(仮想通貨)を組み込む動きは最近加速している。多くの上場企業がこの流れに乗り、初期には株価が急騰し、時価総額とNAV倍率を押し上げていた。しかし、そのNAV倍率は現在、初期のピークから下がり始めている。このような市場の陶酔状態の恩恵を享受している企業には、ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ(BitMine Immersion Technologies) やシャープリンク・ゲーミング(SharpLink Gaming) などが含まれる。ケンドリック氏は特に、シャープリンク・ゲーミングのNAV倍率を例に挙げ、ピーク時には2.50程度であったものが、現在では1.0に近い正常な水準に戻りつつあると指摘した。これは、同社の時価総額がイーサリアム保有高の価値をわずかに上回る程度であることを意味する。ケンドリック氏は、NAVが1.0を下回ることはないだろうとし、その理由として、これらのトレジャリー企業が投資家に「規制アービトラージ(異なる地域や国における**規制**環境の差異を利用した投資)の機会」を提供しているためだと述べた。また、これらのトレジャリー企業と米国のイーサリアム現物ETFは、6月以降、ほぼ同量のイーサリアムを購入していることを、ケンドリック氏は強調した。両グループはそれぞれ6月以降、流通供給量全体の約1.6%、つまり2000ETH弱を購入している。これは、イーサリアムトレジャリー企業と、イーサリアム現物ETFでは、他の条件がすべて同じであれば、イーサリアムに対して同様のエクスポージャーを得られるという、ケンドリック氏の見方を支えるものである。これらの理由から、ケンドリック氏はイーサリアムトレジャリー企業がETFよりも優れた投資機会であるという自身の見解を強めている。「NAV倍率が現在1をわずかに上回る水準であることを考慮すると、イーサリアムトレジャリー企業は米国のイーサリアム現物ETFよりも優れた投資対象であると見ている」と、ケンドリック氏は述べた。スタンダードチャータードは、イーサリアムの年末目標価格を4000ドルに据え置いている。イーサリアムは、過去24時間で2%上昇し、当記事執筆時点では3652ドルで取引されている。
イーサリアムトレジャリー企業は、イーサリアムETFよりも「良い投資先」:スタンダードチャータード | CoinDesk JAPAN(コインデスク・ジャパン)
スタンダードチャータード(Standard Chartered)のアナリストであるジェフ・ケンドリック(Geoff Kendrick)氏は、トレジャリー戦略の一環としてイーサリアム(ETH)を購入している企業は、イーサリアム現物ETFよりも投資家にとって良い投資先であると述べた。
ケンドリック氏によると、これらの企業が投資家の注目を集めている理由は、その保有資産だけでなく、財務構造にもあり、それが投資家にとって魅力的になり始めている。
「これらのイーサリアムトレジャリー企業のNAV倍率(時価総額を保有イーサリアムの価値で割った値)は、正常な水準に落ち着き始めている」とケンドリック氏は述べ、「イーサリアムの価格上昇へのアクセスを求める投資家にとって、トレジャリー企業が非常に投資しやすい」状況が生まれていると付け加えた。
マイケル・セイラー(Michael Saylor)氏のビットコイン購入戦略に倣い、企業のバランスシートに暗号資産(仮想通貨)を組み込む動きは最近加速している。
多くの上場企業がこの流れに乗り、初期には株価が急騰し、時価総額とNAV倍率を押し上げていた。しかし、そのNAV倍率は現在、初期のピークから下がり始めている。
このような市場の陶酔状態の恩恵を享受している企業には、ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ(BitMine Immersion Technologies) やシャープリンク・ゲーミング(SharpLink Gaming) などが含まれる。
ケンドリック氏は特に、シャープリンク・ゲーミングのNAV倍率を例に挙げ、ピーク時には2.50程度であったものが、現在では1.0に近い正常な水準に戻りつつあると指摘した。これは、同社の時価総額がイーサリアム保有高の価値をわずかに上回る程度であることを意味する。
また、これらのトレジャリー企業と米国のイーサリアム現物ETFは、6月以降、ほぼ同量のイーサリアムを購入していることを、ケンドリック氏は強調した。
両グループはそれぞれ6月以降、流通供給量全体の約1.6%、つまり2000ETH弱を購入している。これは、イーサリアムトレジャリー企業と、イーサリアム現物ETFでは、他の条件がすべて同じであれば、イーサリアムに対して同様のエクスポージャーを得られるという、ケンドリック氏の見方を支えるものである。
これらの理由から、ケンドリック氏はイーサリアムトレジャリー企業がETFよりも優れた投資機会であるという自身の見解を強めている。
「NAV倍率が現在1をわずかに上回る水準であることを考慮すると、イーサリアムトレジャリー企業は米国のイーサリアム現物ETFよりも優れた投資対象であると見ている」と、ケンドリック氏は述べた。
スタンダードチャータードは、イーサリアムの年末目標価格を4000ドルに据え置いている。イーサリアムは、過去24時間で2%上昇し、当記事執筆時点では3652ドルで取引されている。